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80年代初頭。東京ー神戸間を結ぶ高速バスドリーム号のチケットはもう売られていなかった。10年前の夏休み、大学生だった僕(小林薫)は神戸に帰省した。昔馴染みの「ジェイズバー」では、中国生まれのバーテンダー(坂田明)が笑顔で迎えてくれる。このバーで春に知り合った親友の鼠(巻上公一)もずっと僕の帰りを待っていた。それだけではない。ラジオ局からの不思議な電話とビーチボーイズの「カリフォルニアガールズ」。左手の指が4本しかない女の子(真行寺君枝)も僕を待っていた。そして何かが終わる予感。79年群像新人文学賞受賞の村上春樹、32歳のデビュー作を29歳の大森一樹監督が映画化。 (ぽんしゅう)